干拓地に広がる黄金色
5月半ば、柳川市を黄金色の絨毯で染め上げるのは小麦です。柳川市は、福岡県内最大の2700ヘクタール程の麦畑を有し、県内1・2位を争う収穫を誇ります。柳川でつくられている品種は「シロガネコムギ」と「ミナミノカオリ」。
11月中旬、耕起を終えると麦蒔きを行います。トラクラーを使って広大な農地に、一斉に麦をまきます。2月下旬頃までには、麦踏みを行い麦の倒伏を防ぎ、根の張りや分けつの伸びを良くします。収穫の6月までは、追肥や除草、消毒等を行い、小麦の成長を見守ります。小麦は寒さや雨の量など、天候により品質が大きく左右されてしまう、厳しい現状があるのです。
柳川で生産されている品種「シロガネコムギ」は中力粉で、グ天ぷら粉やうどん、パンなど、幅広く使用されています。「ミナミノカオリ」は、耐倒伏性に強くパンの膨らみに適しています。強力粉となることから、主にラーメン用小麦やパン用として扱われています。柳川市の麦の品質向上への取り組みは、高く評価されています。