130年続く飴屋さん

柳川市旭町16

昔、大きな松の下にあった飴屋さん「大松下のあめ」。

柳川市旭町、柳川市商店街から一歩入った静かな通りに、そのお店はあります。130年前から柳川で変わらない味を守り続け、ふんわりとした食感と、包み込んでくれるような優しい味わいが、口の中に広がります。餅米と麦芽のみで作られており、合成保存料は一切含まれていません。

 

その作り方は、シンプルながら根気のいる作業です。 まず蒸した餅米に麦芽を加えて一夜寝かします。翌朝、かまどに薪をくべ、麻袋で搾ったものを鍋でじっくり琥珀色になるまで煮詰めるのです。固く煮詰めた飴を伸ばし、空気を含ませることにより白乳色の飴へと色を変えるのです。 じっくりじっくり向き合うことがこの食感と味わいを作り出しています。

 

全て手作業でつくっているため、量産は出来ず、1日200本のみの生産。しかし、「懐かしい」と言って買い求めるお客さんが後を絶ちません。飴を産後に食べると母乳の出が良くなると言われ、昔から重宝されて来ました。また、乾燥剤代わりに入っている煎った米ぬかは、飴を食べ終わった後大根や竹の子を湯がく時、ぬか漬けを作るときにも使え、一つも無駄にするところがありません。 昔と同じ製法を守り続ける「大松下のあめ」。白く柔らかい飴は、130年の長い歴史を感じさせます。

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